- 孫に生前贈与をしたいけれど、どの方法なら贈与税がかからないのか分からない
- 相続税対策になると聞く一方で、デメリットや手続き上の注意点も気になる
このように悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
孫への生前贈与では、年間110万円までの暦年贈与をはじめ、一定の条件を満たすことで贈与税が非課税となる制度を利用できます。
本記事では、孫へ非課税で生前贈与する方法や各制度の仕組み、贈与を行うメリット・デメリット、手続きを進める際の注意点を、現役FPの視点から分かりやすく解説します。
記事を読むことで、自身の目的や資産状況に適した贈与方法を比較でき、制度の選び方や専門家へ確認すべきポイントを整理したうえで、計画的に生前贈与を進められるようになります。
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「何を質問すればよいか分からない」「いきなり税理士へ相談するのは緊張する」という方でも、悩みを整理してから専門家につなげてもらえます。
どの制度を選ぶべきか迷っている方は、自己判断で贈与を進める前に、相続税無料相談センターで自身の状況に合う専門家を確認してみましょう。
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孫への生前贈与のやり方!使える4つの非課税措置を紹介
せっかく贈与するなら、なるべくお孫さんにたくさん渡せる方法が良いですよね。生前贈与で使える非課税措置を4つご紹介します。条件や利用期限があるので、読みながらあなたにぴったりの方法を探してみましょう。
まずは下の表から気になるものをチェックしてみてください。
| 制度 | 暦年贈与 | 相続時精算課税制度 | 結婚・子育て資金一括贈与 | 住宅取得など資金の贈与 |
|---|---|---|---|---|
| 非課税枠 | 毎年110万円まで | 2,500万円まで | 最大1,000万円まで | 最大1,000万円まで |
| 概要 | 1/1~12/31までの1年間で贈与された金額が対象 | 贈与した人が亡くなったときに相続財産として相続税を納める | 18歳以上50歳未満の 子や孫が対象 ※金融機関で結婚・子育て資金用の口座を作る | 自宅を購入または増築する資金が対象 ※高性能住宅は1,000万円、それ以外は500万円まで |
| 注意点 | ※複数人から贈与を受けたら全員分合算される | ※税務署に届け出が必要 ※一度始めると撤回できない | ※使途を証明する領収書が必要 ※一度始めると撤回できない ※2027/3/31まで | ※受贈者が18歳以上かつ 所得2,000万円以下 ※翌年の3/15までに必ず居住する ※2026/12/31まで |
| 詳細 | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る |
暦年贈与(毎年110万円まで)
1月1日から12月31日の間に贈与された金額のうち110万円までは非課税になります。毎年使える制度で、年月をかければ総額はいくらでもOKです。申告も不要なので、お手軽だと人気の贈与方法のひとつです。
ただし、孫がその年に複数人からの贈与を受け限度額を超えれば課税されます。例えば祖父が100万円、祖母も30万円を1人の孫に贈与すれば、合計は130万円です。オーバーした20万円は課税対象となります。



受け取る側の基準なので、お孫さんの状況をよく確認するべきですね。しかし、贈与する側に基準はなく、同年内に複数のお孫さんへ110万円ずつの贈与も可能です。
贈与先が多ければ、短期間でも一気に資産を減らして相続税対策ができます。一般的に孫への贈与分は、相続発生時の生前贈与加算の対象にはなりませんが、対象になるケースもあるため注意が必要です。
相続時精算課税制度(2,500万円まで)
生前贈与時には非課税となる代わりに、相続発生時に相続財産として税額計算されます。この制度の利用条件は次の通りです。
- 祖父母・父母(贈与する人)が60歳以上
- 子・孫(受け取る人)が18歳以上
- 最初の贈与発生翌年の2月1日から3月15日までに管轄税務署に届け出が必要
- 翌年以降も110万円を超える贈与は管轄税務署に届け出が必要
1度届け出をすれば、取り消しはできず、暦年課税には戻れません。ただし、制度を使うかどうかは贈与する人ごとに届け出をするので「祖父は対象だけど祖母は対象外」にはできます。



この制度を選択した年以降の贈与について、年間110万円の基礎控除後の金額を累計し、特別控除額2,500万円を超えた部分には一律20%の贈与税がかかります。暦年贈与のように毎年2,500万円ではないので間違えないように要注意!
最終的に相続財産として計算するので、相続税対策となるかの判断は難しいです。今まさにお孫さんの大きな買い物を援助したいなど、生前に自分の思うようにお金を使ってあげたい方にはメリットがあります。
1度選択したら暦年課税には戻れないので、利用するかどうかを判断する際は専門家に意見を聞けると安心ですよ。
結婚・子育て資金一括贈与(最大1,000万円まで)
18歳以上50歳未満までの子・孫に結婚や子育て資金を最大1,000万円(うち結婚費用は300万円)まで非課税で生前贈与できます。金融機関で結婚・子育て資金一括贈与の専用口座を作り、使途を証明するために領収書等の提出が求められます。
- 結婚式の費用
- 結婚を機にした引っ越し費用
- 不妊治療費
- 妊娠・出産費用
- 子の育児・医療に係る費用
受け取る子・孫の前年所得が1,000万円を超えていると使えません。また、期限は2027年3月31日までとなっています※。何度か延長されていますが、今回も延長されるとは限りません。贈与をお考えの方はなるべく急いで検討を始めましょう。



金銭的な支援をしてあげたいと考える方が非課税でお得に使える特例です。
ただし、結婚指輪代や新婚旅行代は非課税と認められなかったり、お孫さんに領収書の提出等の負担がかかったりという問題もあります。
撤回は認められず、贈与税・相続税の対象になるケースもありますので、自分達に合うかじっくり考えてみてくださいね。
※参照:No.4511 直系尊属から結婚・子育て資金の一括贈与を受けた場合の非課税|国税庁
住宅取得など資金の贈与(最大1,000万円まで)
子・孫が住宅購入または増築するための資金は非課税で贈与可能です。贈与を受けた年の翌年2月1日から3月15日までに管轄税務署に届け出をすることで、非課税が適用されます。
この特例を使うためには、条件があります。
- 子・孫(受け取る人)が18歳以上
- 受け取る人の贈与年の合計所得は2,000万円以下(場合により1,000万円)
- この非課税特例の適用を受けたことがない人
- 住宅の所在地が日本国内
- 住宅の床面積40㎡以上240㎡以下
- 住宅の床面積の2分の1以上に受け取る本人が居住
非課税になるのは「省エネ等住宅」であれば1,000万円、それ以外は500万円です。原則として、受け取る本人が贈与があった翌年の3月15日までに住む必要があるので、住宅がいつ完成するのかも確認しておきましょう。



この特例の期限は2026年12月31日までです。住宅購入はお孫さんにとっても大きな決断なので、応援したい方もいらっしゃるでしょう。早めに考え始めないと、利用できる期限が過ぎてしまいます。
ただし、この特例を使うと相続発生時には使えない制度もあります。使ったほうがお得なのか、まずは専門家に相談してみましょう。


【実際どうだった?】実際に孫へ生前贈与をした方にアンケート
実際に孫へ生前贈与をした人は、どのような理由で贈与を決め、進めるなかで何に悩んだのでしょうか。
今回は、孫への生前贈与を経験した方を対象にアンケートを実施しました。贈与した理由や進める際に困ったことなど、実体験をもとに紹介します。
※2026年7月10日~2026年7月12日に当編集部が実施した独自調査による
※回答内容は調査当時の個人の意見や状況に基づいています。
※相続税制度や税制は変更される可能性があり、最新の情報とは異なる場合があります。
孫へ生前贈与をした理由は何ですか?


アンケートを見ると、孫への生前贈与は「相続税対策」だけを目的として行われているわけではないことが伺えます。「親世代の負担軽減」「教育資金」「結婚・住宅購入支援」など、家族全体を見据えた目的にも回答が分散しています。
この結果から、孫への生前贈与は節税だけでなく、子や孫のライフイベントや家計負担への支援を含めた、幅広い目的で活用されていることが確認できます。



孫への生前贈与は、税負担の軽減だけでなく、教育や住宅取得など将来の生活を支える手段としても活用されています。
制度のメリットだけで判断するのではなく、贈与の目的や家族全体への影響を整理したうえで進めることが重要です。
生前贈与を進める際に最も苦労したことは何ですか?


最も多いのは「贈与税や税制度の理解」で、他の項目を大きく上回っています。一方で、「家族との話し合い」は一定数あるものの、「手続き・必要書類」は比較的少なく、「特に苦労しなかった」という回答も見られます。
生前贈与では手続きそのものよりも、制度を正しく理解し、自分に合った方法を判断する段階で負担を感じる人が多いことが確認できます。



生前贈与は制度の種類や適用条件が複雑なため、判断に迷いやすい手続きです。制度を十分に理解しないまま進めると、期待した効果が得られない可能性もあります。
まずは制度の仕組みや適用要件を整理し、自分に合った方法を選ぶことが重要です。
孫へ生前贈与をして良かったと思いますか?


この回答では、「良かった」と「とても良かった」がそれぞれ半数を占め、否定的な評価や中立的な評価は見られませんでした。
結果として、孫への生前贈与を実際に行った人は、満足度が全体的に高いことが確認できます。また「良かった」と「とても良かった」が同程度で分かれていることから、一定の満足にとどまるケースと、高い満足を得たケースの両方が存在していることもうかがえます。



高い満足度は、孫への生前贈与が家族の支援や資産承継の面で一定の効果を実感しやすい方法であることを示しています。
ただし、満足度だけで判断するのではなく、税制や家族全体への影響も踏まえ、目的に合った形で活用しましょう。
孫への生前贈与で『事前に知っておきたかった』ことはありますか?
分からないことが出てきたときに、どこへ相談すればよいのか事前に調べておけばよかったです。相談先が分からず、自分で調べ続ける時間が増えてしまい、手続きを進めるうえで不安も感じました。(40代男性)
生前贈与の手続きでは、想像していた以上に多くの書類が必要でした。取得先や準備する順番も分かりにくく、不足書類が見つかるたびに集め直す必要があり、時間と手間がかかりました。(80代女性)
教育資金の非課税制度や年間110万円の基礎控除について、もっと早く詳しく知っておけばよかったです。制度を理解したうえで贈与額や時期を決めていれば、より計画的に進められたと思います。(60代男性)
贈与税の計算方法や非課税枠の扱いを、早い段階で理解しておけばよかったです。必要書類や名義変更の流れも複雑で、相談する時期にも迷いました。家族で確認すべき点を事前に整理していれば、より円滑に進められたと思います。(60代男性)
振り返ると、制度の仕組みや手続きの流れを早めに把握しておけば、迷いや心理的な負担を減らせたと思います。相談する適切な時期や相談先も事前に確認していれば、より安心して計画的に進められたと感じています。(70代女性)
回答には、贈与税や非課税制度への理解不足、必要書類の多さ、手続きの流れが分からないことへの戸惑いが共通して見られます。
特に、制度や相談先を早い段階で把握していれば、贈与額や時期を計画的に決められ、家族との話し合いや書類準備も進めやすかったという声が目立ちます。生前贈与では、実際の手続きだけでなく、事前の情報収集が大きな課題といえるでしょう。



生前贈与は、制度を知る時期によって選べる方法や進め方が変わります。贈与の目的や金額、必要書類、家族への影響を早めに整理しておくことで、判断の迷いや手続きの負担を抑えやすくなるでしょう。
孫への生前贈与で迷ったら相続税に強い税理士へ相談


孫への生前贈与は、贈与する金額や財産の種類、資金の使用目的、贈与者と孫の年齢などによって利用できる制度や適した方法は異なります。制度ごとに適用条件や必要な手続きが定められているため、条件を満たさない場合や申告内容に誤りがある場合は、贈与税が発生する可能性もあります。
また、税理士にも得意分野があるため、孫への生前贈与について相談する際は、相続税や贈与税に詳しい税理士を選ぶことが重要です。制度の違いだけで判断せず、将来の相続まで見据えて適切な贈与方法を確認しましょう。



相続税無料相談センターでは、相談内容や資産状況に応じて、相続税・贈与税に強い税理士を無料で紹介しています。
どの制度を利用できるのか、贈与税が発生しないかを確認したい方は、専門分野に合った税理士へ相談することで、必要な手続きや注意点を具体的に整理できます。
お孫さんへの贈与で制度選びや手続きを誤る前に、まずは相続税・贈与税に詳しい税理士へ無料で相談してみましょう。
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孫に生前贈与を行うメリット
主なメリットは2つあります。専門家の視点も含めて、詳しく解説していきます。
孫への生前贈与は7年以内加算の対象外
「生前贈与の7年以内加算」とは、相続開始前7年以内に行われた一定の暦年課税による贈与財産を、相続税の課税価格に加算する制度です。以前は3年以内でしたが、2024年から順次7年まで延長されます。
- 相続人(主に配偶者や子)
- 遺言により財産を受け取った人
- 生命保険金や死亡退職金を受け取った人
相続をしない孫へ生前贈与した金額は、対象とはなりません。だからお孫さんへの生前贈与はおすすめされやすいのです。



注意が必要なのは、孫が生前贈与の7年以内加算の対象となるパターンもあること!
遺言や生命保険で孫にお金を残したり、相続人であるはずの子が先に亡くなっていて孫が代襲相続したりといった場合です。相続税対策として考えるなら、本当にお孫さんが対象外なのか確かめてから行うと良いですね。
財産を分割して計画的に贈与できる
相続はいつ発生するか誰にも分かりませんが、生前贈与であれば自分の意思で計画的に進められます。特に暦年贈与の非課税110万円は難しい条件がなく誰でも毎年使えるので、計画的に利用していきたい制度です。
暦年贈与を活用した場合と非活用の場合の一例
- 非課税枠(4,200万円)を超えた額に相続税がかかり、470万円を相続税として支払う
- 相続税の申告作業が必要となる
- 総額4,400万円の生前贈与が非課税となる
- 相続財産は3,600万円となり、相続税も非課税となる
- 相続税の申告作業をしなくて済む



贈与と相続がすべて非課税でできてしまうなんて、嬉しいですね!しかも、ややこしい申告手続きまで不要です。お子さんやお孫さんにも喜んでもらえるでしょう。
ここまでの効果を得られた理由は、計画的に長期のプランを組んで生前贈与をしたからです。なるべく早く、まさに今この瞬間から検討を始めるのが成功の鍵ですよ。
孫に生前贈与を行うデメリット


お孫さんへの生前贈与はメリットがある反面、デメリットも存在します。どんなデメリットがあるのか、避ける方法はあるのかを詳しく解説します。
法律や制度の変更により将来的に不利になる場合もある
生前贈与に関する法律や税制は、社会情勢や政策の変更に合わせて見直されることがあります。そのため、贈与を始めた時点では有利だった方法でも、将来の制度変更によって、想定していた税負担の軽減効果が得られなくなる場合があります。
また、改正時には経過措置が設けられ、贈与した時期や相続が発生した時期によって異なるルールが適用されることもあります。
将来の法改正を正確に予測することはできません。まずは現在の制度と適用条件を確認したうえで贈与を進め、改正があった際には、贈与額や利用する制度を見直すことが重要です。



制度改正が発表された場合は、非課税枠の金額だけでなく、施行日や経過措置、対象者、申告期限まで確認する必要があります。
改正が決まったからといって、すぐに贈与方法を変更するのではなく、自分のケースにいつから新しいルールが適用されるのかを確認しましょう。
金額によっては孫の金銭感覚や価値観に影響を与える場合もある
孫への生前贈与は、金額だけでなく渡し方にも配慮が必要です。まとまった財産を自由に使える形で渡すと、年齢や生活経験によっては、お金を得るまでの努力や計画的に使う意識が育ちにくくなる場合があります。
特に、まだ学生で収入を得た経験が少ない孫に高額な資金を渡すと、日常的な買い物や娯楽に使ってしまい、本来想定していた目的に活用されない可能性もあります。
そうならないためにも、贈与の目的を伝え、学費や資格取得費など使途を明確にするほか、必要な時期に分けて渡す方法も検討するとよいでしょう。



祖父母だけで金額や時期を決めると、親の教育方針と食い違うことがあります。贈与前に親を交えて目的、管理方法、本人へ伝える範囲を共有しておくと、家族間の不満や使途を巡るトラブルを抑えやすくなります。
孫への生前贈与に関する注意点


事前に注意点を知っておけば、お孫さんへの生前贈与がより効果的になるはずです。ここでは、知っておくべき注意点5つをチェックしていきましょう。
生活費や教育費の都度払いは原則非課税


結婚・子育て資金一括贈与を使わなくても、都度払いする生活費・教育費はもともと非課税なことをご存じですか?
- 食費
- 家賃
- 治療費
- 入学金・授業料
- 教材費
- 通学費
- 結婚式や披露宴費用
親からご飯代や学費を出してもらって「税金がかかるかも」と心配した経験がある人はほぼいないでしょう。それと同様に、法的に扶養義務者と認められている祖父母は、必要な時に費用を支払うことに何の問題もありません。たとえば大学費用で年間110万円を超えても非課税です。



重要なのは、必要な額を都度払いすること!将来かかるだろうからと事前に一括で渡すのは、贈与とみなされる可能性があるので止めましょう。
学費など高額な費用は、祖父母が直接振り込んで間違いなく学費として使った証跡を残すとより安心です。都度払いであれば、金融機関での口座開設・領収書提出の手続き不要で楽ちんですね。
贈与契約書を作成する


贈与契約書とは、贈与する人・される人の間で交わされる契約書で「いつ・誰が・誰に・何円」贈与するのかが分かるようにするものです。
- 贈与する人・される人の住所氏名
- 書類作成日
- 贈与実行日
- 贈与の方法(手渡し・振込など)
- 金額や種類(現金・株式・不動産など)
特に誰にも申告しない暦年贈与では、どういった贈与が行われたのかは自分達しか分かりません。
後々の相続で税務調査が入った際に、贈与の合意や資金移動を確認できず、贈与後も祖父母が財産を管理していた場合は、孫への贈与が成立していないと判断される可能性があります。その場合、孫名義の預金であっても、祖父母に帰属する相続財産として扱われることがあるのです。
そのため、贈与契約書を作っておけば、贈与であることの根拠にできます。



トラブルを防ぐためにも、贈与契約書は毎回作っておきましょう!しかし、作り方を間違えると法的に無効になったり、課税対象の贈与と見なされる場合もあります。
専門知識を持った人と一緒に作成すれば「せっかく作ったのに無駄になった」という失敗を避けられます。自分で書類のひな型を用意する手間も省けます。
年間110万円以下の暦年贈与以外は申告が必要


暦年課税では、孫が1月1日から12月31日までに受け取った贈与財産の合計額が110万円以下であれば、原則として贈与税はかからず、申告も必要ありません。一方、合計額が110万円を超えた場合は、受贈者である孫が翌年の申告期間内に贈与税を申告します。
110万円は贈与者ごとの限度額ではなく、祖父から100万円、祖母から100万円を受け取った場合は合計200万円となるため、基礎控除後の金額が課税対象になります。なお、特例を利用して税額が生じない場合でも、適用を受けるために申告が必要な制度があります。
下記に一例を表にまとめましたのでご覧ください。
| 項目 | 相続時精算課税制度 | 結婚・子育て資金一括贈与 | 住宅取得など資金の贈与 |
|---|---|---|---|
| 申告先 | 受贈者の管轄税務署 | 金融機関 | 受贈者の管轄税務署 |
| 申告者 | 受贈者 | 贈与者・受贈者 | 受贈者 |
| 申告時期 (最初) | 最初の贈与発生翌年の 2月1日から3月15日まで | 最初の贈与を行う前 | 贈与発生翌年の 2月1日から3月15日まで |
| 申告時期 (翌年以降) | 110万円を超える贈与があるときは 翌年の2月1日から3月15日まで | 領収書の支払日から1年以内 または翌年3月15日 (契約内容による) | _ |
| 必要書類例 | ・贈与税の申告書 ・相続時精算課税選択届出書 ・受贈者の戸籍謄本(抄本) ・贈与者の戸籍謄本(抄本) | ・贈与契約書 ・結婚・子育て資金非課税申告書 ・口座開設申し込み書類 ・戸籍謄本 ・受贈者の源泉徴収票 ・本人確認書類 | ・贈与税の申告書 ・戸籍謄本 ・受贈者の源泉徴収票 ・登記事項証明書 ・住宅性能証明書や増改築等工事証明書など |



どれも非課税措置を受けるためには欠かせない手続きなので、専門家と相談して漏れがないよう進めましょう。
孫への贈与を親が私的に使うのはNG


お孫さんへ贈与したお金は、お孫さんの財産です。たとえ保護者である親でも、私的に使うのはNGです。使った場合は、親(息子さん・娘さん)への贈与とみなされ、税務署とトラブルになることも。
避けるための対策としては、次のようなものが有効です。
- 親である息子さん・娘さんに使ってはいけないお金だと理解してもらうこと
- 保険料に充てるなど自由に使えないようにすること
対策をしっかり立てて、税務署に疑われる余地を減らしていきましょう。



孫が未成年の場合は、親権者である親が財産を管理すること自体に問題があるわけではありません。ただし、孫のために管理することと、親自身のために使うことは明確に区別する必要があります。
孫の教育費や医療費などに使用する場合は、孫名義の口座から支払い、領収書や振込記録を残しておきましょう。親自身の口座へ資金を移すと、誰のために使用したお金なのか分かりにくくなります。
毎年贈与するときは日付や金額を変える


例えば毎年誕生日に100万円を贈与していると、定期贈与とみなされる場合があります。定期贈与は「1,000万円をこれから10年間で分割して毎年贈与する」といった契約書を事前に交わして行う方法で、贈与税がかかります。
暦年贈与を毎年行う場合に特徴が似ていますよね。なので「同じ日に」「同じ額を」「同じように」贈与していると、税務署も定期贈与ではないかと疑います。
毎年の贈与ごとに贈与者と受贈者が合意し、その都度、独立した贈与として行いましょう。



定期贈与と判断されないためには、当初から複数年にわたる贈与を約束せず、毎年その都度、贈与者と受贈者が合意して贈与を行うことが重要です。
贈与のたびに契約書を作成し、受贈者本人の口座へ振り込むなど、各年の贈与が独立して行われたことを記録に残しましょう。
なお、日付や金額を変えたり、あえて贈与税を申告したりするだけで、定期贈与を回避できるわけではありません。
【まとめ】孫への生前贈与は相続税無料相談センターの無料相談がおすすめ


孫への生前贈与には、暦年贈与や相続時精算課税制度、結婚・住宅取得等資金の贈与など、複数の方法があります。
ただし、適切な生前贈与を行うには、制度を選ぶだけでは不十分です。
贈与契約書の作成や贈与した財産の管理、贈与税の申告、将来相続が発生した際の取り扱いまで確認したうえで進める必要があります。手続きや管理方法を誤ると、贈与として認められなかったり、想定していなかった税負担が生じたりする可能性もあります。
そのため、最初から相談先を自分で決めるのではなく、相談内容を整理したうえで適切な専門家を紹介してもらう窓口に相談すると良いでしょう。



相続税無料相談センターでは、最初にカスタマーサポートが相談内容や資産状況、希望する贈与方法などをヒアリングします。
その内容に応じて、贈与税や相続税に詳しい税理士、不動産の名義変更を扱う司法書士、贈与後の生活設計を相談できるFPなど、適した専門家を無料で紹介しています。
「税金の相談なのか、登記の相談なのかも分からない」という段階でも利用できるため、まずは現在の悩みをカスタマーサポートへ伝えることから始めてみましょう。












