夫婦間の生前贈与は贈与税がかかる?利用できる控除制度を専門家が解説

  • 夫婦間での生前贈与にも贈与税はかかるの?
  • 夫婦間で贈与する際にできるだけ非課税で贈与したいけど、どうすればいい?

と疑問に思っている方も多いのではないでしょうか。

結論、夫婦間であっても生前贈与には贈与税がかかる場合があります。ただし、一定の条件を満たせば控除制度を活用することも可能です。

とはいえ、制度の誤解や手続きのミスが思わぬ課税につながる恐れがあるため、注意が必要です。

そこで本記事では、夫婦間での生前贈与において、非課税枠の活用方法や制度のポイント、注意すべき点について詳しく解説します。

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井村 那奈 ファイナンシャルプランナー

1989年生まれ。大学卒業後、金融機関にて資産形成の相談業務に従事。投資信託や債券・保険・相続・信託等幅広い販売経験を武器に、より多くのお客様の「お金のかかりつけ医を目指したい」との思いから2022年に株式会社Wizleapに参画。現在はファイナンシャルプランナーとして活動中。

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目次

夫婦間で生前贈与した場合に贈与税はどうなる?

生計を共にする夫婦であっても、高額な現金やプレゼントの授受をすると生前贈与とみなされ、贈与税がかかります。

ただし、贈与税には年間110万の基礎控除があります。1月1日から12月31日までに贈与された財産の合計が控除の範囲内であれば申告は不要。

超える場合は贈与を受けた側が翌年の2月1日から3月15日までに申告をし、贈与税を支払う必要があります。

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結婚をすると貯蓄などが「二人の共有財産」という認識となり、あげる・もらうの意識が薄れがちですよね。

後から「思わぬ贈与税がかかってしまった!」と青ざめないためにも、何が贈与になるのか、どこまで控除があるのかを確認しておくことが大切です。

これってもしかして贈与税がかかる?」「非課税枠を最大限活用したいと感じている場合は、マネーキャリアのFP相談をご利用ください。

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夫婦間の生前贈与で贈与税がかからないために!利用できる控除制度

夫婦間で生前贈与をする際に利用できる控除制度として、以下が挙げられます。

【現金の場合】年間110万円の基礎控除

贈与税には1人当たり年間(1月1日〜12月31日)110万の基礎控除があります。これは夫婦間に限らず、親子間の贈与でも利用できます。

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贈与税の基礎控除は財産を「あげた額」ではなく「貰った額」の合計です。

例えば妻と2人の子供がいた場合、それぞれ110万円ずつ、合計で330万円まで非課税で贈与できるということです。少々ややこしいですね。

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【自宅の場合】最大2,110万円の配偶者控除(おしどり贈与)

夫婦間で自宅、または自宅を買うための金銭の授受をする場合、2,000万円まで贈与税の対象から控除される「配偶者控除(おしどり贈与)」を利用できます。

ただし、配偶者控除(おしどり贈与)を受けるには以下の要件を満たす必要があるため注意しましょう。

  • 夫婦の婚姻期間が20年を超えている
  • 自宅、または自宅を購入するための金銭の贈与であること
  • 贈与・購入した自宅に、贈与を受けた者が翌年3月15日までに実際に住み、その後も住み続ける見込みであること
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なお、配偶者控除(おしどり贈与)は贈与税の基礎控除と併用可能。 つまり、夫婦間で夫婦間で自宅、または自宅を買うための金銭の授受をする場合、最大2,110万円が控除されるということです。

このような制度を利用して生前に財産を贈与しておけば、贈与税だけでなく相続税も減らすことができます。ぜひ活用したいですね。

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夫婦間の生前贈与・贈与税のことならFPへの相談がおすすめ

夫婦間の生前贈与の最適解は、どのような財産をどのくらい持っているかによって変わってきます。また、「これくらい大丈夫だろう」と安易に贈与をすると、思わぬ贈与税がかかってしまうことも。

複雑な生前贈与の悩みはお金の専門家であるFPに相談しましょう。

FPは、一人ひとりのライフプランを考慮したアドバイスができ、中立的な立場でさまざまな解決方法や非課税枠を最大限活用する方法をご提案いたします。

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夫婦間で生前贈与を行うときの注意点

夫婦間で生前贈与をするときの注意点を紹介します。

登録免許税・不動産取得税が別途かかる

自宅を贈与・購入する際に、配偶者控除(おしどり贈与)を利用して夫婦間の贈与税を削減しても、登録免許税・不動産取得税が別途かかります

▼登録免許税・不動産取得税の概要、計算式

概要計算式
登録免許税土地や建物などの登記をする際に
法務局に収める国税
固定資産税評価額×税率(2%※)
※不動産贈与・売買の場合
不動産取得税不動産(土地や建物)を購入、贈与する際等に
都道府県に収める地方税
課税標準額×税率(3%※)
※令和9年3月31日まで
非住宅は4%

例えば令和6年12月に固定資産税評価額1,000万円の自宅を贈与・購入した場合の登録免許税・不動産取得税は以下のように計算できます。 

  • 登録免許税:1,000万円×税率(2%)=20万円
  • 不動産取得税:1,000万円×税率(3%)=30万円
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贈与税や登録免許税、不動産取得税の計算は複雑で、低減措置が適応できる場合もあります。一から勉強して計算しようとすると時間がかかってしまったり、計算を間違えたりすることも。

最初から税金に強いFPに相談すれば、より早く・正確な税金を計算できて安心ですね!

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相続する場合と比べて費用が高くなる

生前贈与を利用して自宅を贈与・購入すると、相続する場合と比べて費用が高くなります。

例えば、生前贈与をせず夫の死後に妻が自宅を相続した場合、登録免許税は5分の1に、不動産取得税は非課税となります。

▼自宅を生前贈与・相続した場合の登録免許税・不動産取得税の計算例

登録免許税不動産取得税
生前贈与固定資産税評価額×2%課税標準額×3%
相続固定資産税評価額×0.4%非課税
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また、贈与税には「結婚や子育て資金の贈与」「相続時精算課税」など様々な控除制度があります。

どの制度が使えるのかなどはぞれぞれのご家庭で異なるため、早めに専門家に相談するのがおすすめです。

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受贈者が亡くなると相続税がかかる

相続税対策のためにこつこつ生前贈与をしても、妻(贈与された配偶者)が先に亡くなると相続税がかかってしまいます。

夫婦間の生前贈与は、相続税の基礎控除(3,000万円+600万円×法定相続人の数)まで考慮して行う必要があります。

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複雑な贈与・相続税対策はお金の専門家であるFPに相談しましょう。

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配偶者控除を使えるのは一生に一度だけ

同じ配偶者からの配偶者控除(おしどり贈与)を使えるのは、一生に一度だけです。

別の人と再婚した場合、再度利用できますが、配偶者控除の適応条件である「夫婦の婚姻期間が20年を超えている」を満たす必要があります。

夫婦間での生前贈与・贈与税に関してよくある質問

夫婦間での生前贈与・贈与税に関してよくある質問に回答していきます。

夫婦間の口座移動・現金手渡しは税務署にバレる?

夫婦間の口座移動・現金手渡しは、年間(1月1日〜12月31日)110万円までなら贈与税はかかりません

また、110万円を超える金銭の授受があったとしても、教育費や生活費として使われるのであれば、贈与税の課税対象とはなりません。

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ただし、およそ教育費や生活費とは考えられないほどの金額が授受されていた場合、贈与税の課税対象をみなされてしまうことも。

安易に贈与税がかかる・かからないの判断をせず、専門家に相談しましょう。

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夫から妻に生前贈与した場合、申告は誰が行う?

夫から妻に生前贈与した場合、贈与税の申告は妻(贈与を受けた人)が行います。

なお、贈与税の申告・納税期限は贈与を受けた翌年の2月1日から3月15日までとなっています。

申告書の提出先は、原則贈与を受けた人の住所を所轄する税務署。申告方法は窓口、e-Tax(電子申告)、郵送があります。

窓口で提出する場合、閉庁日(通常、土・日・祝日)は受付してもらえないため注意しましょう。

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申告に手間取って期限を過ぎてしまったり、申告内容を間違えてしまうと、加算税や延滞税がかかることも。

申告の要否に迷う・申告内容が合っているか心配な場合は、マネーキャリアのFP相談がおすすめ。土日祝もオンラインで気軽に相談できます

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配偶者控除は別荘にも適用できますか?

配偶者控除(おしどり贈与)の対象は、国内の居住用不動産のみ。別荘や賃貸住宅には適用できないため、注意しましょう。

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贈与税には配偶者控除の他にも「結婚や子育て資金の贈与」「相続時精算課税」など様々な非課税制度があります。どの制度が使えるのか、などはそれぞれのご家庭で異なります。

【まとめ】夫婦間の生前贈与・贈与税はFPに相談するのが確実!

夫婦間の生前贈与で税金がかかる場合、使える控除制度、注意点について解説しました。

贈与税の計算やどんな控除制度が使えるのかは各ご家庭によって異なり、大変複雑です。

そのため、マネーキャリアのFPに早めに相談しましょう。

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