土地に贈与税がかからない方法3選!シミュレーション・注意点を解説

「大切な土地を家族に譲りたいけれど、高額な贈与税がかかるのでは……」「自分たちの資産状況や家族構成だとどんな非課税制度が使えるのかな」などとお悩みではありませんか。

土地の贈与税をかからないようにするには、暦年贈与の基礎控除や相続時精算課税制度、各種特例を賢く活用することが最大のポイントとなります。

そこで本記事では、土地の贈与税がかからない具体的な方法をはじめ、各種制度を用いた税額シミュレーションや、利用時に知っておくべき注意点まで分かりやすく解説します。

この記事を読めば、税負担を最小限に抑えながら、我が家に最適な贈与計画をスムーズに進められるようになるでしょう。

井村FP

土地の贈与は、特例の選択や将来の相続税への影響など、専門的な知識が欠かせません。

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井村FP

井村 那奈 ファイナンシャルプランナー

1989年生まれ。大学卒業後、金融機関にて資産形成の相談業務に従事。投資信託や債券・保険・相続・信託等幅広い販売経験を武器に、より多くのお客様の「お金のかかりつけ医を目指したい」との思いから2022年に株式会社Wizleapに参画。現在はファイナンシャルプランナーとして活動中。

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目次

土地の贈与で贈与税がかからない方法3選

土地という大きな資産を贈与する際に、気をつけたいのが贈与税です。税率が高いため、対策を講じずに贈与を行うと、多額の税金を納めることになってしまうリスクがあります。

ここでは、土地の贈与で贈与税がかからない方法や、贈与時の税負担を抑えられる制度を3つ紹介します。

それぞれの特徴を理解し、自分に合った贈与の方法を考える第一歩としてみてください。

基礎控除内で分割して贈与する

贈与時の税負担を抑える方法として、暦年課税の基礎控除を利用する方法があります※1。

暦年課税では、土地の評価額から、その年に基礎控除内で贈与できる持分を計算します。たとえば、評価額2,200万円の土地について、毎年110万円分ずつ20年かけて贈与する場合、贈与税はかかりません。

ただし、最初から20年間にわたる贈与を約束するのではなく、各年に贈与の意思を確認し、その都度贈与契約を結ぶことが重要です。

また、贈与の都度、登記手続きにかかる費用が発生します。

<都度かかる諸費用>
  • 司法書士への手数料
  • 不動産取得税
  • 登録免許税(贈与による所有権移転登記)

※ただし、土地を贈与によって取得した場合、不動産取得税は原則として課税されます。相続時精算課税や夫婦間の贈与税の配偶者控除によって「贈与税」が0円になっても、不動産取得税まで自動的に非課税になるわけではありません。住宅用土地の軽減措置や免税点によって税額が減るケースと区別する必要があります。

分割期間が長引くほど、長期間にわたりコストが発生し続ける点に注意が必要です。また、途中で贈与が中断されると、土地が共有状態になります。将来、土地を売却や建替えする際の自由度が下がるというデメリットもある点に注意してください。

井村FP

<ワンポイントアドバイス!>
暦年贈与は小回りが利きますが「贈与を続ける覚悟」と「登記コスト」をセットで考える必要があります。令和6年(2024年)1月以降の贈与から、相続開始前の贈与が相続税の課税対象になる期間が段階的に7年に延長されているため※2、早期に始めることが重要です。

※1 参照:贈与税がかかる場合|国税庁
※2参照:贈与財産の加算と税額控除(暦年課税)|国税庁

相続時精算課税を選択する

評価額の高い土地の贈与で税金がかからない方法を探している場合、「相続時精算課税制度」の選択がおすすめです。令和5年度税制改正によって年間110万円の基礎控除が創設され、2024年1月1日以後の贈与から適用されています。

<制度の主な要件とポイント>

対象者:60歳以上の父母・祖父母から、18歳以上の子・孫へ
控除額:累計2,500万円の特別控除 + 年110万円の基礎控除
税 率:控除額を超えた部分は一律20%の贈与税

過去に2,500万円の特別控除を利用しておらず、その年の年間110万円の基礎控除を全額利用できる場合は、最大2,610万円まで贈与時の贈与税を0円にできる可能性があります。

ただし、相続時精算課税を初めて選択するときは、原則として贈与を受けた翌年の申告期間内(2月1日〜3月15日)に相続時精算課税選択届出書を提出する必要があります。特別控除を利用する場合は、期限内の贈与税申告も必須です。自動的に適用される制度ではない点にご注意ください。

井村FP

これから地価の値上がりが期待できる土地(再開発予定地など)を贈与する場合、この制度は大きな節税効果を生む可能性があります。将来相続するときの税金計算には「贈与した時点の評価額」が用いられるためです。

また、新設された年110万円の基礎控除枠内で贈与した分については、将来の相続財産に加算(持ち戻し)する必要がない点も大きなメリットです。

一方で、一度この制度を選択すると従来の暦年課税には戻せないという大きな注意点もあります。

※参照:No.4103 相続時精算課税の選択

特例や非課税制度を活用する

土地にかかる贈与税の負担を抑えるためには、要件に合った特例や非課税制度を賢く活用することが重要です。具体的には、主に以下の2つの方法が考えられます。

■ 贈与税の配偶者控除(おしどり贈与)

婚姻期間が20年を超える夫婦間で、国内の居住用不動産やその取得資金を贈与する場合、贈与税の申告をすることで、基礎控除110万円とは別に最高2,000万円の配偶者控除を受けられます

居住用の土地のみを贈与する場合も対象になり得ますが、贈与を受けた年の翌年3月15日までに実際に居住し、その後も引き続き居住する見込みであることなどが必要です。また、同じ配偶者からの贈与について利用できるのは一生に一度です。

■ 住宅取得等資金の非課税制度

2024年1月1日から2026年12月31日までに、父母や祖父母などの直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受け、一定の要件を満たした場合は、省エネ等住宅なら1,000万円、それ以外の住宅なら500万円まで非課税になります。

土地そのものの贈与には利用できません。土地の購入資金については、住宅用家屋の新築や取得と一体で取得する敷地、または新築に先行して取得する敷地の資金であることが必要です。原則として、贈与を受けた翌年3月15日までにその土地上で住宅を新築するなどの要件を満たさなければなりません。

井村FP

<ワンポイントアドバイス!>
土地単独で適用できる特例は少ないものの、ご紹介したようにマイホーム計画と組み合わせることで、スムーズに資産を引き継ぐことができます。

住宅が絡む贈与制度は「誰がどこに住み続けるか」というご家族全体のライフプランとセットで考えることが前提です。

※参照1:No.4452 夫婦の間で居住用の不動産を贈与したときの配偶者控除|国税庁
※参照2:No.4508 直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の非課税|国税庁

【実際どうだった?】土地を贈与したことがある人の体験談

土地の贈与では、制度と実際に直面する税金や手続きは異なるものです。ここでは、土地を贈与した経験を持つ方々のリアルな声を紹介します。

専門家のアドバイスだけでなく、体験者のリアルな声を知ることは重要です。自身の計画をより具体的に進める参考にしてください。

※2025年12月01日~2025年12月03日に実施した当編集部独自調査による
※回答内容は調査当時の個人の意見や状況に基づいています。
※相続税制度や税制は変更される可能性があり、最新の情報とは異なる場合があります。

どれくらい贈与税がかかりましたか?

アンケート結果では「50万円未満」と回答した方が多く見られました。続いて贈与税が「かからなかった」という回答も約3割に上りました。一方で「100万~300万円未満」と答えた方も2割程度存在します。この結果は、対策の有無によって、納税額に大きな差が出ているといえます。

事前に贈与計画を立てると、税負担を大幅に軽減できる可能性が高くなります。「かからなかった」層に入るには、制度活用を検討する行動が重要です。

井村FP

【現役FPからのコメント】
贈与税が100万円以上かかった方の中には、特例や非課税制度を十分に使い切れていないケースも見受けられます。

土地の贈与を考える際は、専門家と相談しながら、利用できる非課税枠をしっかり押さえたうえで計画的に進めることが大切です。贈与税は税率が高いため、制度を正しく使うだけで負担が大きく変わる点に注意しておきましょう。

贈与税対策として行ったことを教えてください

今回のアンケートでは「特に対策はしていない」と回答した人が多い結果でした。一方で「暦年贈与」が約4分の1を占めており、長期間にわたり基礎控除を活用する対策が主流であることがわかります。住宅取得等資金の非課税などを活用している人は、まだ少数派のようです。

井村FP

【現役FPからのコメント】
対策をしていない人が多いという事実は、裏を返せば節税の余地が大きいからです。相続時精算課税制度は令和5年度税制改正により年間110万円の基礎控除が創設され、2024年1月1日以後の贈与から適用されています※。

特例を活用すれば、一定額まで贈与時の贈与税を抑えられる場合があります。「知っているか知っていないか」が納税額を大きく左右するといっても過言ではないのです。

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※参照:相続税及び贈与税の税制改正のあらまし|国税庁

これから土地を贈与する人にアドバイス

実際に土地の贈与を行った方々から、貴重なアドバイスをいただきました。実体験に基づいた、制度活用のヒントや見落としがちな費用について紹介します。これから贈与を検討する人は、ぜひ参考にしてください。

費用対策は評価額の把握から 男性(50代)

土地の一部を息子に贈与したとき、まず評価額を確認しておくべきだったと実感しました。贈与税の計算は売買価格をそのまま使わず評価額で決まるため、思っていたより負担が大きくなってしまったからです。

さらに、贈与税以外にも登記の費用など細かなコストが意外と積み重なりました。早い段階で評価額と必要な費用を全部洗い出しておくことを強くおすすめします。

生前からの継続的な相談が必須 女性(60代)

贈与を検討し始めたのは70歳を過ぎてからでしたが、「もっと早く相談しておけば…」と後悔しています。暦年贈与のように、長く続けるほど効果が出る方法もあると知り、準備の遅さを痛感しました。

さらに、制度が変わって生前贈与の扱いがより厳しくなったことも後から知りました。やはり、元気なうちに動き始めて、専門家に継続的に相談することが大事だったと強く感じています。

見えないコストを忘れないで 男性(40代)

父から土地を贈与してもらったとき、贈与税は基礎控除内で済んだものの、その後の名義変更の手続きで思わぬ費用がかかり驚きました。

毎年少しずつ贈与する場合は、こうした見えにくい手続き費用も含めて考えておくことが大切だと実感しています。

土地の評価額は予想以上に高い 女性(50代)

市街化調整区域内の土地を贈与したのですが、想像以上に高い評価額がつき驚きました。路線価がない場所でも、独自の方法で評価されるため、思っていたより贈与税が大きくなることもあります。

事前に評価額をしっかり把握せずに贈与を始めるのは危険だと、身をもって感じました。

専門家と二人三脚で進めること 男性(60代)

私の場合、土地だけでなく他の資産も絡んでいたため、最終的に専門家へ相談するのが一番だと感じました。ただ、相談するにしても自分でも制度の基本を把握しておくことが大事だと痛感しています。全体像をきちんと整理してくれる専門家に早めに頼ることをおすすめします。

今回の体験談から、土地の贈与において「事前の評価額把握」と「早期の対策開始」の重要性が明確になりました。特に、暦年贈与を選択する際は、登記コストや長期的な時間軸を考慮しなければいけません。

また、多くの人が「特に対策をしていない」ことが、高額な贈与税につながっている実態もあります。贈与は一度行ってしまうと取り返しがつかないため、専門家と二人三脚で進めることをおすすめします。

井村FP

【複雑な土地の贈与相談なら相続税無料相談センター】
土地の評価額の算定や、各制度の有利不利の判断は困難です。また、贈与税だけでなく相続税まで含めた総合的な試算は、税制改正された今、個人で正確に行うのは、時間や手間を考えると得策とは言えません。

相続税無料相談センターは、まず専門知識不要のカスタマーサポートが無料でヒアリングを行います。そのうえで、資産全体と家族の意向を踏まえ、あなたに最適な得意分野を持つ税理士をマッチングし、適した土地の承継方法をアドバイスします。

まずは初回無料相談を活用してみてはいかがでしょうか。

土地の贈与や税金対策に迷ったら?専門家への無料相談がおすすめ

土地の贈与では、大きな財産が動くため、贈与税の課税対象となることも少なくありません。その上、贈与の方法を誤ると損や後から取り返しがつかないことになる恐れもあります。

このようなリスクを回避し、自分に合った方法を選ぶためには、生前贈与や相続に詳しい税理士に相談することがおすすめです。紹介された税理士が、不動産だけでなく資産全体を確認し、複数の選択肢からご家庭に合った方法を検討します。

特に、税制改正により複雑化している制度を正確に把握できる点がメリットです。中長期的な視点から、税負担の少ない計画を立てられます。自分に合った贈与の形を見つけたい方は、ぜひ相続税無料相談センターを活用ください。

井村FP

<相続税無料相談センターが選ばれる理由>
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特に相続や贈与は個別性が高く、ネットの情報だけでは判断が難しいケースが多くあります。相続税無料相談センターの専門家と一緒に、後悔のない資産承継の計画を立てていきましょう。

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一括・分割・精算課税でどう変わる?土地の贈与税シミュレーション

土地を贈与する際、どの方法を選ぶかによって最終的な税負担や手続きの負担は大きく変わります。しかし、具体的にどれほどの差が生まれるのかは、なかなかイメージしにくいものです。

そこで今回は、2,000万円の土地をモデルケースとして、「一括で贈与した場合」「複数年に分割して暦年贈与した場合」「相続時精算課税制度を選択した場合」の3パターンで実際に税額を算出してみました。

それぞれのシミュレーション結果を並べて比較しますので、どの選択肢が最も節税になるのかを具体的にイメージしながら読み進めてみてください。

【シミュレーションの前提条件】

贈与財産:評価額2,000万円の土地
贈与者:父または母
受贈者:贈与年の1月1日時点で18歳以上の子1人
相続人:配偶者と子1人(計2人)

実際の税額は、土地の評価方法や持分、種類、適用できる特例の可否などで大きく変わります。正確な試算を行う際は、必ず専門家に確認してください。

シミュレーション前に土地の贈与税評価額を確認

土地の贈与税を計算する際、実際の売買価格や購入時の金額は使いません。基準となるのは、国税庁が定める「相続税評価額」です。

この評価額は、道路ごとに設定された「路線価」や地域ごとの「倍率」を基におおよその目安を調べられます。本記事のシミュレーションでは、この相続税評価額が「2,000万円」の土地を贈与するケースを想定し、一括・分割・相続時精算課税の3パターンで税負担の違いを分かりやすく比較していきます。

ただし、自己判断での手続きは税負担が増えるリスクも。正確な評価や最適な贈与割合を見極めるには、専門の税理士へ確認することをおすすめします。

一括で贈与した場合

制度や特例を使わず、年間の110万円の基礎控除のみを適用した場合の贈与税額は以下のとおりです。

①課税価格の算出

項目金額
贈与額(評価額)2,000万円
基礎控除▲110万円
課税価格1,890万円

②贈与税額の算出

項目金額
課税価格1,890万円
適用税率45%(特例贈与)
控除額265万円
税率適用後の金額1,890万円 × 45% = 850.5万円
控除額を差し引き▲265万円
最終的な贈与税額585.5万円

※参照:No.4408 贈与税の計算と税率(暦年課税)|国税庁

この結果は、親から子への贈与で特例贈与の税率を適用しています。兄弟間など直系尊属以外への贈与であれば、一般贈与となりさらに税額が高くなる可能性があります。

井村FP

<現役FPからのコメント>
贈与税の税率は高く設定されています。今回のように特例を活用しない一括贈与は、思わぬ税負担を招く原因になりかねません。

贈与を行う際は、非課税枠や各種制度をあらかじめ検討しておきましょう。

分割して暦年贈与した場合

暦年贈与を使い、毎年110万円の基礎控除内に収まるよう持分を調整すると、贈与税額は0円に抑えられます。ただし、今回の評価額2,000万円の土地を毎年110万円以下に分けて贈与する場合、地価や評価条件が変わらないと仮定しても、少なくとも19年必要です。

分割での暦年贈与は贈与税を回避できますが、毎年登記が必要となる点が大きなデメリットです。所有権移転の登記を行うたびに、コストが発生し続けます。

具体的には、登録免許税や司法書士への費用が必要です。1回の登記で5万円から10万円かかるとすると、20年で100万円から200万円にも上る累積コストが発生します。そのため、事前に費用対効果を検討することが重要です。

井村FP

<ワンポイントアドバイス!>
暦年贈与は非課税で財産を移転できます。しかし、相続開始前7年以内の贈与財産は相続税の課税対象になるルールが導入されました。この方法を取るなら一日も早く検討をするのがおすすめです。

>>税制改正を踏まえてサポートしてくれる税理士はこちら

相続時精算課税制度を選択した場合

相続時精算課税制度を選択した場合、評価額2,000万円の土地でも、一定の要件を満たせば贈与税は0円になります。2024年1月1日以後の贈与では、まず年間110万円の基礎控除を差し引き、残りの1,890万円に2,500万円の特別控除を適用できるためです。

ただし、税金が完全に免除されるわけではありません。将来、贈与者が亡くなった際には、原則として1,890万円を相続財産に加算して相続税を計算します。

  • 贈与時:贈与税0円
  • 相続時:原則1,890万円を相続財産へ加算

※参考:No.4103 相続時精算課税の選択|国税庁

また、この制度の本質的な注意点は相続時の精算にあります。将来の相続時には、以下の点で影響が出ます。

  • 相続税の計算
    2024年1月1日以後の贈与では、贈与時の評価額2,000万円から相続時精算課税の基礎控除110万円を差し引いた1,890万円を、原則として相続財産に加算して計算する※
     
  • 基礎控除への影響
    法定相続人が配偶者と子1人の場合、相続税の基礎控除額は4,200万円です。相続時精算課税により1,890万円が相続税の課税価格に加算されるため、ほかの相続財産との合計額によっては基礎控除額を超える可能性がある
     
  • 特例の適用不可
    小規模宅地等の特例(自宅敷地の評価額を最大80%減額)が適用できなくなる

一方で、贈与した土地の評価額は贈与時点の価額で固定されます。そのため、将来的に土地の値上がりが予想される地域では、早めに評価を固定できるというメリットがあります。

井村FP

<ワンポイントアドバイス!>
金額が大きい土地を精算課税制度で贈与する場合、最終的な相続税の総額へも大きく影響を及ぼす可能性があります。相続時精算課税制度は一度選択すると戻せないため、事前に必ず専門家と確認することが不可欠です。

※同年中に相続時精算課税の対象となるほかの贈与がなく、110万円の基礎控除を全額適用できる前提です。

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贈与税がかからない方法の落とし穴!手続きコストや相続税の注意点

贈与時には登録免許税や不動産取得税などの費用がかかるほか、将来的に贈与した財産が相続税の課税対象に加算される可能性があるため注意が必要。「贈与税がゼロになる」というメリットだけで方法を選ぶと、思わぬ負担が生じることがあります。

ここでは、手続き前に必ず確認しておきたい3つの注意点とリスクを詳しく解説します。

贈与するたびに税金やコストが発生する

暦年贈与で毎年コツコツと土地の持分を移せば、贈与税は0円に抑えられます。しかし、登記手続きがその都度必要になるため、累積するコストには注意しなければなりません。

具体的には、固定資産税評価額に基づく「登録免許税」※1、都道府県に納める「不動産取得税」※2、司法書士報酬などの「登記関連費用」が毎回発生します。長期間続けると、節税額よりこれらの諸費用が高くつくケースもあるため、事前のコスト試算が不可欠です。

※1参考:No.7191 登録免許税の税額表|国税庁
※2参考:不動産取得税|東京都 主税局

井村FP

<現役FPからのコメント>
贈与による節税を考える際は、単に贈与税が0円になることだけを目標にしてはいけません。事前に概算コストを正確に算出し、複数のケースでシミュレーションを行うことが重要です。

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相続税の課税対象になる可能性がある

贈与税がかからない方法を選んだとしても、将来相続税の課税対象になる可能性がある点に注意が必要です。特に暦年贈与の場合、相続開始前7年間分の贈与額が相続財産に持ち戻されます。

そのため、相続財産が多い家庭では、結果的に相続税の対象が大きくなってしまうこともあります。相続時精算課税には、暦年課税のような「相続開始前○年以内」という加算期間の制限はありません。年間110万円の基礎控除部分を除き、制度選択後に特定贈与者から受けた贈与財産は、原則として贈与時の価額で相続税の課税価格に加算されます。

ただし、最終的には相続の場面でまとめて精算する仕組みである点は押さえておきましょう。

トータルの税負担を見ないと、有利か不利かを正しく判断できません。安易に「贈与税ゼロ=税金ゼロ」と誤解せず、相続税も含めた全体像で考えることが資産承継の前提となります。

井村FP

<現役FPからのコメント>
他の資産が少なめなど「相続税がかからなそうな家庭」と、高額不動産を複数持つ家庭とでは、同じ制度を選択しても意味合いが大きく変わります。

共有名義が争族の火種になることも

贈与によって土地が複数の人の共有名義になると、将来的に「争族」の火種になることも。たとえば、きょうだいで土地を共有にした場合、将来の売却金額の配分や固定資産税の負担などで意見が相違し、金銭的な負担で揉めやすくなります。

また、親子共有のまま親が亡くなると、残りの持分をどうするかで利害が複雑になります。そのため、将来の活用や売却を考えると「土地1つにつき所有者は1人」にしておく方がシンプルです。

井村FP

<ワンポイントアドバイス!>
共有名義にする場合は「いつまで」「誰が最終的に引き継ぐか」をあらかじめ家族間で話し合うことが不可欠です。その話し合いの内容を書面で残しておくことが、最低限のリスク対策になります。

【まとめ】土地の贈与税対策は計画的に!まずはプロに相談しよう

土地の贈与で贈与税がかからないようにする方法には、さまざまな選択肢があります。

<土地の贈与で検討できる主な制度・方法>
  • 暦年課税の基礎控除
  • 相続時精算課税
  • 贈与税の配偶者控除
  • 住宅取得等資金の非課税制度

しかし、土地の評価額や家族構成によって、それぞれの方法の向き不向きが大きく変わるのが実情です。

自己判断で進めて損をしないために、まずは経験豊富なプロに相談してみませんか?あなたのご状況に最適な税理士や司法書士を、相続税無料相談センターが無料でマッチングいたします。

専門家と全体像を整理しながら進める方が、将来の予期せぬ損失や家族間トラブルの防止にもつながります。安心して贈与の計画を進められるよう、まずは気軽に初回無料相談を活用してみましょう。

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